「車いすは、歩けなくなってから考えるもの」は思い込み?最新情報に学ぶ、"出かける手段を早めに知っておく"習慣と行きたい場所へ足を運び続ける毎日の関係
長い距離は少しつらいけれど、まだ自分の足で歩けるから——。そう考えて、歩行を支える道具のことは先送りにしている方は多いかもしれません。千葉県のあるモビリティメーカーが2026年8月に発表したプレスリリースでは、電動車いす・介助する人の力のアシスト・歩行器という三つの役割を、一台で担う製品が紹介されています。また、この種の電動車いすは道路交通法上「歩行者」として扱われるため、歩道だけでなく店内や公共交通機関にも乗ったまま移動できると説明されています。その内容をもとに、「出かける手段」を早いうちから知っておくという考え方について、やさしく考えてみます。
知っておきたい3つのポイント
- 「乗る」「押してもらう」「つかまって歩く」を、一台で切り替えるという設計が紹介されています。このプレスリリースでは、同社の新製品について、手元の操作レバーで自分で進む電動車いすとしての使い方、介助する人が後ろから押すときに電動でその力を補助する使い方、そして体を支えながら自分の足で歩く歩行器としての使い方の、三つの役割を一台で担うと説明されています。歩行器として使う場合には、車体の傾きを検知して、平らな道・上り坂・下り坂で補助の強さが自動で切り替わるという制御が紹介されています。必要な補助の量は場面ごとに違う、という考え方に基づくものだと述べられています。
- 道路交通法上は「歩行者」として扱われる、という点が説明されています。同社の発表によれば、この電動車いすは道路交通法上「歩行者」の扱いとなるため、歩道の通行に加えて、商業施設の店内や医療機関、電車やバスといった公共交通機関まで、降りることなくそのまま移動できるとされています。運転免許や年齢の制限もないと記載されています(ただし、施設や交通機関によって利用条件が異なる場合があるとの注記も添えられています)。自宅の玄関から売り場まで、動線を途切れさせない——同社はこの点を、歩行領域の車いすだからこそ実現できる行動範囲だと説明しています。
- 「使わないときにどうしまうか」まで含めて考えられています。発表では、折りたたむと奥行45cmほどになり、玄関先での保管や車のトランクへの積み込みにも対応すること、重量は電池込みで約22.5kgであることが挙げられています。また、座席の下には買い物袋がそのまま収まる収納スペースがあること、電池は取り外して室内でも充電できることも紹介されています。開発の背景としては、乗る人の自立と、そばで支える家族や介助者の負担の軽減の両方に応えたいという考えが示されています。道具を選ぶときには、動かしている時間だけでなく、しまう場所や運ぶ手段まで含めて考える必要がある、と受け取ることができます。
中高年の私たちが日常で意識したいこと
歩く力の変化は、ある日突然やってくるものばかりではありません。長い距離が少しつらくなる、坂道で休みたくなる、遠出をためらうようになる——そうした小さな変化が積み重なって、いつのまにか出かける機会そのものが減っていく、ということも起こりえます。今回の内容が示しているのは、移動を支える道具を「歩けなくなったときの最後の手段」ではなく、行きたい場所へ足を運び続けるための選択肢の一つとして、早めに知っておくという見方もあるかもしれないという視点です。ただし、これは特定の製品や方法の効果を保証するものではありません。次のような一般的に知られている工夫が、参考になるかもしれません。
- 「最近ためらうようになった外出」を書き出してみる。距離なのか、坂なのか、荷物なのか、休む場所がないことなのかを切り分けてみる
- 杖・歩行器・車いすなど、支える道具にはいくつもの段階があることを知っておく。いきなり最後の一つを選ぶ必要はない
- 気になる道具は、購入の前に試せる機会(試乗会・展示会・福祉用具の貸出制度など)があるかを調べてみる
- 使う場所を想定して確かめる。自宅の玄関や廊下の幅、よく行く店の通路、最寄り駅の段差など
- 保管と運搬まで考える。折りたためるか、玄関に置けるか、車に積めるか、自分や家族が持ち上げられる重さか
- 一緒に出かける家族がいる場合は、支える側の負担についても率直に話しておく
- 介護保険の福祉用具貸与や自治体の助成など、利用できる制度があるかを地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談してみる
- 歩きにくさ・ふらつき・痛みなど気になる変化があるときは、道具を選ぶ前に、まずかかりつけの医師やリハビリテーションの専門職に相談する
※上記は一般的に知られている生活上の工夫であり、特定の製品・方法の効果、症状の改善・特定疾患の予防や治療を保証するものではありません。歩行や移動に不安がある方、気になる症状がある場合は、早めに医師・理学療法士など専門家にご相談ください。
出典:ELEMOs株式会社 プレスリリース(アットプレス配信、2026年8月26日)
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DENBA Healthについて見る最終更新日:2026年8月27日