「減塩すると、料理は味気なくなる」は思い込み?最新情報に学ぶ、"塩を減らすよりコクを足す"習慣と食卓を楽しみ続ける毎日の関係
健康のために塩分を控えたほうがいいとは分かっていても、薄味の料理は物足りない——そう感じて長続きしなかった経験がある方は、少なくないかもしれません。牛乳・乳製品の普及に取り組むある一般社団法人が2026年8月に発表したプレスリリースでは、味噌や醤油といった和の調味料に成分無調整牛乳を組み合わせ、そのコクや旨味を生かすことで食塩やだしを減らす「乳和食」という調理法の講習会の様子が紹介されています。会の中では、おいしさを保ちながら塩分を適切にする「適塩」という言葉も示されました。その内容をもとに、「塩を減らす」のではなく「コクを足す」という発想について、やさしく考えてみます。
知っておきたい3つのポイント
- 「牛乳を和食のだしとして使う」という発想が紹介されています。このプレスリリースによれば、乳和食とは味噌や醤油などの伝統的な調味料に成分無調整牛乳を組み合わせ、牛乳のコクや旨味を生かすことで、食材本来の風味を損なわずに食塩やだしを減らす調理法だと説明されています。特徴として挙げられているのは、和食らしい「おいしさ」、減塩しながらカルシウムなども摂取できる「やさしさ」、牛乳を和食のだしとして活用する「あたらしさ」の三つ。コクや旨味に関わる乳脂肪を生かすため、低脂肪ではなく成分無調整の牛乳を使う点が要点だとされています。講習会では、3倍濃縮のめんつゆを水で割ったものと牛乳で割ったものを飲み比べる体験も行われたと紹介されています。
- 「なぜ和食に合うのか」が調理科学の視点から説明されています。ゲストとして登壇した作家・料理家の樋口直哉氏は、牛乳が水の中に脂肪の細かく分散した「乳化状態」にあり、その乳脂肪が料理に風味やなめらかな口当たり、コクを与えると解説したと記載されています。和食との組み合わせでは、牛乳の脂肪が醤油や味噌の刺激感を包み込む働きや、だしの一部として使うことで卵臭さを抑える働きが紹介されました。さらに、共通する香気成分をもつ食材どうしは風味が調和するという「フードペアリング」の考え方から、牛乳と味噌・醤油、ごま、ほうじ茶、肉類、じゃがいも、海藻などとの相性も示されたと述べられています。味だけでなく香りの面からも説明されている点が特徴です。
- 「続けられるかどうか」が、あらためて重視されています。考案者である料理家・管理栄養士の小山浩子氏が重視しているのは、健康によいことだけでなく、毎日の料理として無理なく作り続けられることだと紹介されています。材料や道具、調理工程、洗い物を減らす工夫として示されたのが、牛乳と酢などの酸を含む調味料を合わせて調理と同時に牛乳を分離させる「同時分離調理」。あらかじめ分離させる一工程を省き、炊飯や煮物のなかで自然にカッテージチーズができるという方法が実演されたと記載されています。対談では、「減塩」という言葉にはおいしさも減らす印象があるとして、おいしさを保ちながら塩分を適切にする「適塩」という考え方が示されました。
中高年の私たちが日常で意識したいこと
年齢を重ねると、健診の結果をきっかけに塩分を意識するようになる方は多いかもしれません。ただ、我慢を前提にした薄味は、たいてい長続きしません。今回の内容が示しているのは、塩を「引き算」するだけでなく、コクや旨味を「足し算」することで満足感を保つという見方もあるかもしれないという視点です。ただし、これは特定の食品や調理法の効果を保証するものではありません。次のような一般的に知られている工夫が、参考になるかもしれません。
- まず「よく使う調味料」を書き出してみる。味噌汁・煮物・漬物など、自分の食卓で塩分が集まりやすい料理を把握する
- すべての料理を薄味にするのではなく、一食のうち一品だけしっかり味をつけ、ほかを控えめにするなど、めりはりをつけてみる
- だし・香味野菜・酢・ごま・かんきつ類など、塩以外で満足感につながる要素を一つ足してみる
- 加工食品や外食の栄養成分表示に目を通す習慣をつけ、家庭料理だけで考えないようにする
- 汁物は具だくさんにして、汁そのものの量を減らすなど、量の面からも見直してみる
- 新しい調理法は、まず一品だけ試す。全部を変えようとすると続きにくい
- 牛乳や乳製品が体質に合わない方、アレルギーのある方は無理に取り入れず、別の方法を検討する
- 血圧や腎臓の状態などで食事の指導を受けている方は、自己判断で変更せず、医師や管理栄養士に相談してから取り入れる
※上記は一般的に知られている生活上の工夫であり、特定の食品・調理法の効果、症状の改善・特定疾患の予防や治療を保証するものではありません。食事制限を受けている方、気になる症状がある場合は、医師・管理栄養士など専門家にご相談ください。
本記事は、一般社団法人Jミルクが2026年8月27日に発表したプレスリリース「『減塩』から、いまの暮らしにフィットする家庭料理へ “進化した乳和食”を小山浩子氏・樋口直哉氏が実践・解説」の内容を要約・紹介したものです。レシピや講習会の詳細など詳しい内容は出典元をご確認ください。
出典:一般社団法人Jミルク プレスリリース(アットプレス配信、2026年8月27日)
出典:一般社団法人Jミルク プレスリリース(アットプレス配信、2026年8月27日)
本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断・治療・予防を目的としたものではありません。記載内容は出典元の見解の要約であり、当社(株式会社BISII)独自の見解や、当社が販売する製品の効果を示すものではありません。また、特定の商品を推奨するものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関へご相談ください。
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DENBA Healthについて見る最終更新日:2026年8月28日