「非常食は、お腹がふくれれば十分」は思い込み?最新情報に学ぶ、"備えに一品足しておく"習慣といつもの食べ方を保ち続ける毎日の関係
押し入れの箱には、水とレトルトのごはんと乾麺。ひととおり備えてあるから大丈夫——。そう思っている方は少なくないはずです。秋田県のある食品メーカーが2026年8月に発表したプレスリリースでは、避難生活では主食中心の食事になりやすく、たんぱく質やビタミンなどが不足する傾向があるという指摘と、それを受けて備蓄に栄養の視点を足しておくという考え方が紹介されています。防災の日を前に、その内容をもとに、いざというときも「いつもの食べ方」に近づけておく備えについて、やさしく考えてみます。
知っておきたい3つのポイント
- 避難生活では、食事が主食に偏りやすいと指摘されています。このプレスリリースでは、公益社団法人日本栄養士会の「災害時の栄養・食生活支援ガイド」を参考として、避難所では主食中心の食事になりやすく、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維などが不足する傾向があると述べられています。おにぎり、パン、麺類といった、配りやすく日持ちのするものが中心になりやすいためです。同社の発表では、令和6年の能登半島地震においても長期の避難による健康への影響が課題になったことに触れられており、備えを「何日分あるか」という量の視点だけで考えると、この偏りには気づきにくい、というわけです。
- 「主食に栄養を足す」という発想の備蓄が提案されています。同社は納豆を製造する企業で、フリーズドライにしたひきわり納豆を、自治体や防災関係機関に向けた備蓄食の栄養強化の提案として展開していると発表しています。特長として、常温で5年間保存できること、5gずつの個包装で配りやすいこと、そして幼児から年配の方まで食べやすいひきわりタイプであることが挙げられています。冷蔵設備が使えない状況でも、必要なときに必要な量だけ使える、という点が説明されています。備えを一から入れ替えるのではなく、今ある備蓄に「小さな一品を足す」という考え方だと受け取ることができます。
- いつもの食べ方に寄せられることも、あわせて紹介されています。活用例として、レトルトのおかゆ・麺類・カレーにそのままふりかけたり、味噌汁や野菜スープに入れて納豆汁のようにしたりする使い方が挙げられています。特別な調理を必要とせず、いつもの一杯に加えるだけ、という形です。非常時の食事はどうしても味も見た目も単調になりやすく、食が進まなくなることがあります。ふだん食べ慣れたものに近づけておくという視点は、量の確保とは別の意味で、備えを考えるうえでの一つの手がかりになるかもしれません。
中高年の私たちが日常で意識したいこと
年齢を重ねると、環境が変わったときに食欲が落ちやすくなったり、食べられるものが限られたりすることがあります。避難生活のように、いつもの台所も、いつもの食器も、いつもの時間もない状況では、その影響はいっそう大きくなりがちです。今回の内容が示しているのは、備えの点検を「量」だけで終わらせず、「中身の偏り」にも一度目を向けてみる余地があるかもしれないという視点です。ただし、これは特定の食品や方法の効果を保証するものではありません。9月1日の防災の日を前に、次のような一般的に知られている工夫が参考になるかもしれません。
- 年に一度、備えの箱を開けて中身を書き出してみる。主食ばかりになっていないかを眺める
- 常温で長く保存でき、そのまま食べられるおかず的なものを、少しだけ加えておく
- ふだん自分が食べ慣れているもの、好きな味のものを選ぶ。非常時ほど「慣れた味」が食べやすい
- 賞味期限の近いものから日常の食事で使い、使った分を買い足す(いわゆるローリングストック)
- 持病があり食事の内容に制限のある方は、その制限に合う備えを別に用意しておく
- 飲み込む力が弱くなってきた方、噛む力に不安のある方は、やわらかいもの・細かいものも合わせて備えておく
- 常用している薬やお薬手帳の控え、水分の備えもあわせて確認しておく
- 食事の内容や制限について迷う点があれば、かかりつけの医師・薬剤師・管理栄養士に相談する
※上記は一般的に知られている生活上の工夫であり、特定の食品・方法の効果、症状の改善・特定疾患の予防や治療を保証するものではありません。食事の制限がある方や気になる症状がある場合は、早めに医師・管理栄養士など専門家にご相談ください。
本記事は、株式会社ヤマダフーズが2026年8月25日に発表したプレスリリース「主食中心の備蓄食に栄養をプラス 5年保存できるフリーズドライ納豆で避難所の栄養課題に対応」の内容を要約・紹介したものです。詳しい内容は出典元をご確認ください。
出典:株式会社ヤマダフーズ プレスリリース(アットプレス配信、2026年8月25日)
出典:株式会社ヤマダフーズ プレスリリース(アットプレス配信、2026年8月25日)
本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断・治療・予防を目的としたものではありません。記載内容は出典元の見解の要約であり、当社(株式会社BISII)独自の見解や、当社が販売する製品の効果を示すものではありません。また、特定の商品を推奨するものではありません。気になる症状がある場合は、医療機関へご相談ください。
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DENBA Healthについて見る最終更新日:2026年8月26日